夜爪を切ると親の死目にあえない


『夜爪』は「よづめ」と読み、“世詰め”または“余詰め”とあてます。
『世』・『余』とは、自分の人生のこと。
つまり、『世詰め』は『早死に』を意味するのです。

昔から、親より先に死ぬのは、最大の親不孝とされてきました。
“夜に爪を切ると、自分(子供)が早死にしてしまい、親の死に目にあえない”
この迷信はそのような親不孝のないよう、いさめたものだと思われます。

それにしても、日本人はシャレというか言葉遊びが大好きです。
『質屋』のことを“十曲がり”と言ったり、
(→『質(しち)』と、数字の『七(しち)』を掛けているんですよ)
女性のことを“くノ一”と言ったりしますよね。

寿司屋でよく耳にする『ネタ』・『ガリ』・『むらさき』なんかも
言葉遊びなんでしょうか・・・?



櫛をまたぐと嫁に行けない


「くし」という言葉は、『櫛』と『髪』の掛詞です。
「ミグシ」という言葉を聞いたことがありませんか?
「ミグシ」は“御髪”と書きます。

さらに、『髪』も『神』と掛けられていますから、
『櫛』は『神』を意味するんですね。
つまり、“櫛をまたぐと、神様の罰が当たって嫁に行けないゾ ”っていうことになります。

でも、またなんで『嫁に行けない』なのでしょうか?
むかしは、櫛を持っているのは女性だけだったんですかね・・・?


   
  日常生活編